大っ嫌いなアイツに恋をした。
「うっせ、誰か来るだろ!静かにしろ!」
静かにじゃないよっ!
黙ってられるわけないじゃんか….!
「男子は1時間後でしょ!?今は女子の時間なんですけど!?」
「ああ、そうだっけ?ってか、別によくね?」
そうだね、別に……
って、よくなわ!アホ!!
「ダメだよっ!早く出て行って!!」
「いいじゃん別に。俺ら付き合ってるし」
イヤイヤ、そういう問題じゃないってば!
悪びれもない様子から、絶対あたしがいるってわかって入ってきたんだと悟った。
「あ〜いい湯ー」
なんて、橘はあたしがつかっている大浴場にザブンっと音を立て入った。
「ちょっ!?ダメだってば!!ぜ、絶対こっち見ないでよっ!?」
ああ、最悪だ。
こういうときに限ってタオル持ってきてないよ….
橘が先に上がらなきゃあたしも上がることできない。