大っ嫌いなアイツに恋をした。



「ねぇ、誰と行ってきたの?」


ふふっと笑う愛美にあたしは冷や汗をかいた。


「え……だ、誰って…」



焦っていたそのとき、教室の後ろのドアから橘と宮村が入ってきた。



さっそく女子たちに囲まれている二人を見つめていると、愛美がニヤリと笑った。



「ふ〜ん、橘とねぇ〜」



「…え?ち、違うよっ!んなわけないでしょ!?」


ど、どうしよ、愛美にはバレてる!?



「ふっ、全力否定するってことはそういうこと?まあ、別に隠すことないじゃない。で、初デートは楽しかった?」



さっきあたしがあげたお土産のお菓子をパクリと食べながら愛美は言った。



「で、デートじゃないってば!しょうがなくだから!無理やり付き合わされたのっ!」



「ふ〜ん、楽しかったんだ。」


なんて、ニヤニヤ笑ってくる。



「だから違うってば!!」



その後、あたしは必死に弁解したが愛美は聞いてくれなかった。


どうしよ…完璧誤解されてるよっ!!



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