大っ嫌いなアイツに恋をした。



あの橘が倒れたあたしを保健室に?

あ、ありえない……

なんの夢物語よ……



「お家の方に連絡したんだけど出なかったの。とりあえず放課後までここで寝ていなさいね。」


お大事、とそう言って夏川先生はカーテンを閉め保健室から出て行った。



時刻をみればちょうど5限目が始まった頃だった。


あれから結構寝てたみたい。


まだ起き上がれないし…もう一眠りしよう。



それからあたしはもう一度意識を手放した。






「……ん、」



何かの温もりを感じてゆっくり目を開けるとさっきと同じ天井が目に入った。


保健室は夕日が射し込んで白いカーテンはオレンジ色になっている。


ゆっくりと身体を起こそうとすると何かがあたしのお腹に乗っていた。



……えっ?




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