大っ嫌いなアイツに恋をした。



いつもと違う雰囲気。

橘もあたしもなぜかお互い気まずいし
とても居心地が悪い。



あ〜早く夏川先生帰ってきてよ〜!!


そんな声が届くはずもなくってどんどんと居心地の悪さが増していく。


そんな中、この沈黙を破ったのは橘だった。



「……悪かった、俺のせいで熱出させて。」



俯きながらそう言う橘はどこか弱々しくて切なそうだ。


橘が気にしているのは、海で海水をかけ合いしたことだろう。



「あれは別に…あたしも悪かったし」



橘せいじゃないよ。


顔をあげた橘を見ると、今までのイジワルで横暴っぷりがまるで嘘のようになかった。


え?

本当にこの人橘デスカ?


深妙な顔があまりにも似合わなくて思わず笑いそうになった。




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