大っ嫌いなアイツに恋をした。
あたしたちのぎこちない様子に気づいた夏川先生はふっと笑う。
「……あら?……お邪魔だったからしら…」
「い、いえ!全然お邪魔ではないです!」
勘違いされたくないあたしは慌てて答える。
そんなあたしを見て、夏川先生は小さく笑った。
「お父様に連絡したら迎えに来てもらえるそうよ。随分心配してらっしゃったわ。」
お父さんったら心配性なんだから…
「でもね、お迎えが仕事の都合上遅くなるらしいの。もう少しここで待ってもらえる?」
あたしは時計を見た。
16時過ぎか…
お父さんを待ってたらいつになるやら分からない。
お父さんの少しは信用出来ないんだから。
「いえ、一人で帰れます。ご迷惑かけてすいません。」
そう、ベッドから降りようとしたとき
フラッと身体が傾いた。