大っ嫌いなアイツに恋をした。



「虫…とかじゃないよね?」



「ブッ、さぁな?」



橘はそう言うと、あたしに背を向けて歩いて行く。



「あ、橘……っ」



「今日は早く寝ろよ。んじゃ」



あたしは橘の背中が見えなくなるまでずっと見つめた。




それから家に帰り、ご飯を食べお風呂に入った。

橘に言われた通り早く寝ようとベッドに寝転がる。


そのとき、ふと机においた橘にもらった包みが目に入った。



何だろ……本当に虫だったりして!


恐る恐るその包みを手に取ると見に覚えがある文字が書いてあった。



これって……


あの遊園地の袋?



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