大っ嫌いなアイツに恋をした。



ゆっくりその包みを上げると……



「……これ」



包みから出てきたのは愛らしい表情をしたリボンのついたクマのキーホルダー。



え……どうしてこれが?


あのとき、周りを見たけど橘はいなかった。


なのにどうして?




『女ってそんなん好きだな〜その辺の菓子と一緒じゃね?』



そう、この前言っていたことを思い出した。



そう言ってバカにしてたよね?



「……どうしてよ」




クマのキーホルダーをぎゅっとしたままあたしは遠ざかって行くアイツの後ろ姿を思い出さずにはいられなかった。






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