お試しカノジョ


「さて、ではこれから…冬樹と夏子ちゃんを無理やりにでもくっつけよう会議を始めまぁす!」




パチパチパチ。


わたしと伊藤くんは拍手する。




「そして僭越ながらこの僕がその作戦を考えてきましたー!いぇーい!」




テンション高いなぁ。

わたしには真似できない。


やっぱり楓くんはすごい。




「僭越ながらって…僭越って言葉の意味知ってるの?」

「僭越は僭越だよ。せ・ん・え・つ!」




てへっと笑って誤魔化す。




「まっ、いいや。じゃあその作戦とやらは?」




伊藤くんも楽しそう。


ボーイズトークかな、これって。




「歩美ちゃんも聞いててねぇ?」

「もちろん」




そして楓くんは自慢気に、昨日寝る前に考えたという作戦を話してくれた。

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