お試しカノジョ

バスを降り、校内の下駄箱で靴を履き替えていると歩美は心配そうに聞いてきた。




「本当に大丈夫?」

「なにが?」

「夏子、男嫌い」

「……大丈夫よ。いざとなれば金的やらなんやらすればいいし」

「……そう」




そうよ。


いざとなれば力技で解決すればいいだけ。




「なら、いい」

「心配してくれてありがとーっ」

「うん」

「可愛いなぁ、もうっ」

「夏子、痛い」




歩美の腕にくっつき、周りの目なんか気にせずに頬にキスをした。




「はぅ…歩美の頬っぺたふにふにー」

「だから、夏子腕痛い」




そんな会話をしながら下駄箱を去った。


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