お試しカノジョ
私がぎゃーぎゃー喚き、場所のことで猛反対したが、オール却下で敗北した。


なんっで、私の隣がヘラ男で目の前が折原なのよ!

しかも折原の隣が歩美!




「あれ、食べないの?」

「あんたが横にいるせいで食欲がわかない」

「俺のことが気になりすぎて?」

「んなわけないでしょ。胃に入ったモノが出てきそうで、これ以上食べたくないわ」




ツン、とそっぽを向いていると不意に折原が呟いた。




「恋人ならさ、あーんとかしないのぉ?」

「は?」




にこぉ、と笑ったその顔が気持ち悪い。


それになんて言った?あーん?




「折原くん、どうして夏子たちが恋人って知ってるの?」

「だって僕と冬樹は親友だもん」

「あ、そうか」

「だから冬樹が面白半分で夏子ちゃんに近づいたことくらい、知ってるもーん」




私には目の前に座っている2人の周りにお花が見える。


なに、あのきゃっきゃうふふは。


ここはお花畑ですか!?


そんなに仲良いの?


歩美も嬉しそうな顔して。




「へえ、じゃあやろうよ」


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