お試しカノジョ

「んー、女の子からのメールを」

「あ？」

「メールきたから返信してる」

「女の子の繋がりは切るんじゃないの？」

「切る切る。でも今メールしてるのストーカーの子だから、ちょっと面倒なの。この子で最後だからちょっと待ってね」





私が真面目に教えてあげたのに、なんだこいつは。


ムカムカと段々腹がたってくる。




「すごいよね、家やら家族構成なら精密なプロフィールとかまで調べ上げてくるんだよ。仲良い女の子まで調べ上げてさ」

「うわ……」




溜息を吐きながら言うヘラ男は、哀れだった。


いい気味だ。




「夏子ちゃんの話はちゃんと聞いてるから安心してね。坂ノ上でしょ？」

「別にもういい」

「拗ねてるの？可愛いね」

「拗ねてないっ」




拗ねる要素がどこにあるんだよ。


全く、と私もスマホを出して最近ハマってるゲームをやり出した。


しかしどうにも横が気になってチラ見する。