お試しカノジョ


帰宅し、風呂から上がってベッドに寝転びながらスマホをいじる。


パズモンに夢中になっていると、なにやらSNSの通知が届いた。




「もう23時だけど…」




誰だろうと思い、開いてみる。



「げっ」



そこには伊藤冬樹という名前で一通届いていた。


既読をつけようか、つけまいか。


悩んだ挙句、既読してやっても良いかと思った。



「なんで返信しなかったの?既読すらついてなかったよ。ねえ、そんなにキスしてほしいの?」



と真顔で言われるのも嫌だったから。



チュー、じゃなくてキスというところがまた本気に見えるし。




「…は?」




ヘラ男からきたメールは、拍子抜けするものだった。



俺のパズモンのIDこれね、登録しといて。



という内容だった。



「…しょーがないな」



仕方ないからパズモンのID検索をし、ふゆきという名前のやつをフレンドに登録した。



「こいつ、リーダーが…」



私はけっこう強い艶姫というキャラをリーダーとしている。


しかしこいつは体力を誇るぴっちょんというモンスター。


愛らしいモンスターで、癒されるとパズモンファンの間では評価されている。




「顔に似合わずだ」

< 40 / 132 >

この作品をシェア

pagetop