ブンベツ【完】
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22歳になって結婚というものに未だ縁はないけれど、同い年の子はもう結婚して子供がいるっていうのは度々耳にする。
あと数年後自分も結婚して子供を産んでる未来が全く想像すら出来ない。
恋人すらいない現在にその未来は限りなくない0に等しいかもしれない。
…まぁ4年前の私は本気でこの人と結婚するもんだと思っていたけれど。
ヨシノさんが帰って残された私は、静かに床に転がって寝るカイさんと2人っきり。
こんな大雪でも仕事があるらしいヨシノさんと一緒に出て行こうかと思ったけど、『起きるまで居てやって』と子供をあやすように宥められこうなったんだけれども。
起きるまで待ったとしても…何を話したらいいか分からない…。
ベットも綺麗にして私がいた証拠を隠滅してこのまま逃げてしまいたい。
そしたらまた、リスタートするだけ…。