ブンベツ【完】



「え、そうかな…」

『ハナって男の子に免疫ないから尚更そう思うんじゃない?それにその人見てくれがいいんでしょ?』

「見てくれって…。確かにまぁ魅力があるって言うか街ですれ違ったら惹かれちゃうような容姿を持ってるけど…」

『見てくれが良くて大人で毎日一緒じゃそう思うの仕方ないと思う。私も経験あるし』


学校で男の子から人気なフユちゃんが言うとやけに言葉の重みを感じる。

私と違って経験豊富なフユちゃんは私からすれば恋愛マスターみたいなもので、そんなフユちゃんにそう言われたら錯覚なような気がしたり、しないような…。


『じゃあ逆に聞くけど、その人と手繋いだりキスしたりエッチできる?』

「ふ、フユちゃん!?」

『なに驚いてんのよ恋愛ってそういうものでしょ?この人に触れたい、とか触れられたいって思うのが普通なの』


カイさんに触れたり、触れられたりしたい………。

今の私はドキドキするのが精一杯でそんなことまで考えられない。
カイさんと手を繋いだり、キスしたり……エッチするとか全然想像つかないし。

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