ピッキング・カルテット
「ヤスくんはバンドから離れると、ただの親バカですよ」
皮肉混じりに返した瑛太だが、そこにはどこか愛情がこめられているような気がした。
「植木くん、であってるかのお?
植木くんは結婚しとらんの?」
荒畑が質問した。
「独身です」
瑛太は質問に答えた。
「家族はおるんやろ?
お父さんとお母さん、後ご兄弟姉妹」
続けて質問をした荒畑に、
「…俺の家族は、宗助さんだけです」
瑛太は一言答えただけだった。
「それは“東京”で、の家族やろ?」
訂正するように言った荒畑に、瑛太はグレーの瞳をそらした。
「宗助さん以外の家族なんて知りません」
呟くように答えた瑛太に、荒畑は口を閉じた。
皮肉混じりに返した瑛太だが、そこにはどこか愛情がこめられているような気がした。
「植木くん、であってるかのお?
植木くんは結婚しとらんの?」
荒畑が質問した。
「独身です」
瑛太は質問に答えた。
「家族はおるんやろ?
お父さんとお母さん、後ご兄弟姉妹」
続けて質問をした荒畑に、
「…俺の家族は、宗助さんだけです」
瑛太は一言答えただけだった。
「それは“東京”で、の家族やろ?」
訂正するように言った荒畑に、瑛太はグレーの瞳をそらした。
「宗助さん以外の家族なんて知りません」
呟くように答えた瑛太に、荒畑は口を閉じた。