ピッキング・カルテット
「それと脅迫文の送り主がわかったぞ」
そう言った宗助に、
「えっ、もうわかったの?」
ガリガリ君を手にしている夏々子が驚いたと言うように聞いた。
「まあね」
宗助は茶封筒から書類を出すと、テーブルのうえに広げた。
写真に写っているのはボサボサの頭と無精ヒゲが特徴的な50代の男である。
「何だ、こいつ」
「落ちぶれたお笑い芸人って感じだな」
男の写真を覗き込んだ瑛太と桑田が口々に言った。
「こいつが脅迫文を送ってきた主だ。
名前は烏山菊次郎(カラスヤマキクジロウ)、54歳。
20年前は大手出版社の記者だったが、ある大物タレントのスキャンダルを撮ったことがきっかけで出版業界を追放された。
今は各界の有名人の汚いところを探しては週刊誌に金をせびって、日々の生計を立てているそうだ」
言い終えた宗助は嫌そうに烏山の写真を指で弾いた。
そう言った宗助に、
「えっ、もうわかったの?」
ガリガリ君を手にしている夏々子が驚いたと言うように聞いた。
「まあね」
宗助は茶封筒から書類を出すと、テーブルのうえに広げた。
写真に写っているのはボサボサの頭と無精ヒゲが特徴的な50代の男である。
「何だ、こいつ」
「落ちぶれたお笑い芸人って感じだな」
男の写真を覗き込んだ瑛太と桑田が口々に言った。
「こいつが脅迫文を送ってきた主だ。
名前は烏山菊次郎(カラスヤマキクジロウ)、54歳。
20年前は大手出版社の記者だったが、ある大物タレントのスキャンダルを撮ったことがきっかけで出版業界を追放された。
今は各界の有名人の汚いところを探しては週刊誌に金をせびって、日々の生計を立てているそうだ」
言い終えた宗助は嫌そうに烏山の写真を指で弾いた。