ピッキング・カルテット

「まあな」

照れくさそうに呟いた宗助に、
「もしかしたら、どこかで再会するかも知らねーな」

武藤が言った。

「そうかもな」

そう言った宗助に、
「その時はよろしくってことで」

武藤がニッと歯を見せて笑った。

「ああ、よろしくな」

宗助は返事をした。

４年間過ごした大学を卒業すると、芸能事務所に入社した。

初めて宗助がマネージャーとしての仕事を務めることになったのは、デビューしたばかりのBIRDMENだった。

個性豊かな３人に振り回されながらも、宗助はマネージャーを務めた。

酒好きな彼らに鍛えられたおかげで、それまで酒に弱かった宗助も今では趣味としてあげるほど酒に強くなった。