ピッキング・カルテット
クラブでの仕事は思った以上に大変だったが、すぐになれた。

最初の頃は人の多さに驚いたが、次第にそれも当たり前の光景としてすぐになれて行った。

思った以上にお金が稼ぐことができたので、1ヶ月後にはアパートを借りて住むことができた。

クラブの仕事が休みの日は1日中ギターを弾いた。

「やっぱり、路上で披露するのが1番だろうか?」
と、瑛太は思った。

クラブでの仕事を両立させながら、駅前の路上でギターの腕前を披露した。

よく弾いていた曲は、大好きなビートルズの曲だった。

客は集まる時もあればそうでもないと言う状況だ。

天気がいい日は路上で、天気が悪い日は自宅でギターの練習をした。

そんな日々を過ごしていたら、あっという間に1年と時間が経っていた。

瑛太は17歳になっていた。
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