呪い屋〜呪われし幽霊少女〜
おそらく、同じ学校なんだろう。
「ふぅ…」
椅子に腰掛け、肩の力を抜く。
いつまでもつかわからないこの体も、日に日に邪気に食い尽くされてゆくのがわかる。
もう自分で制御しきれないのも感じていた。
弱れば弱るほど邪気に食われてゆく…
それよりも、麗奈と汰一は知っているんだろうか。
呪いの対象のゆく果てを。
隣の部屋のドアを開け、その真っ暗な中へと足を踏み込む。
禍々しい雰囲気が満ちていた。
こんなところに人間を入れれば毒だろう。
そして、この暗闇の中に落ちてしまう。
死んでいるはずの私は特に問題なかった。
その奥に、またさらにドアがある。
それを開け、少しゆくと隅に冷蔵庫があるのだった。
冷蔵庫の扉を開け、中からペットボトルのミネラルウォーターを取り出す。
飲み食いしなくとも体調に関わりはないが、なんとなく人間の頃の感覚が抜けず、飲んでしまうのだった。
気が向いた時だけ食事もする。