呪い屋〜呪われし幽霊少女〜

悔しそうな麗奈を放って、まるで逃げるかのように家に帰った。

何かやましいことをしている気がして、電車の中でも周りの目が気になってしかたがなかった。

でも…

俺は何も悪いことはしてないはずだ。

麗奈にはきちんと自分の気持ちを伝えた。

ちょっと麗薇への気持ちを言わなかっただけであって…

特に問題はないはずだ。

本当に…そうか…?

「どっちなんだー?」

なんだか久しぶりにゆっくり休めるような気がする。

自分のベッドに身を投げ、一人静かに呟いた。

麗薇が幽霊だからって同情してるんだろうか…

麗奈のことが大好きだった麗薇は、若くして命を落とした。

それも、殺されたんだ。

そして自分を殺した奴に会いに行くという。

会いにいかなければもっと苦しむことになるって。

そんなこと…あるか?

あっていいのか…?
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