呪い屋〜呪われし幽霊少女〜

「自分なら…」

そう言って、ベッドから下りると、なんとなくアルバムを取り出す。

「そんなの許せねぇよな…」

皆が満面の笑みで写っている。

どの写真だってそう。

本当に幸せそうだった…

「…今も幸せ…か?」

自分しかいない部屋で、さみしく響く。

俺のせいできっと、家族は近いうちに崩壊していくだろう…

感づいているのまだばあちゃんだけ。

でもそのうち皆が気づくのだ。

ただなんとなく、俺がこそこそと何か気味の悪いことをしている…

そう思われるに違いない。

「…知らね…」

アルバムを元の場所に戻し、深いため息をつく。

なんで俺は麗薇のことが気になってるんだ。

あんな奴のこと、どうでもいいじゃねぇかよ。

かと言って、別に麗奈のことが好きで付き合うわけでもないけれど。

麗奈のあの真剣な、悔しそうな目が頭から離れない…

まさか本気だとは思わなかった。

冗談で、からかわれてるんだと思ってた。

まさか、毎日話しかけられていたのにそんな理由があるなんて思いもしなかったんだ。
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