呪い屋〜呪われし幽霊少女〜
色気も素っ気もない文章。
呪い屋って…麗薇だよな?
今から向かうって…
俺の家にだよな?
え…どういうことだよ。
ってかなんで俺のメアド知ってんだよ。
「嘘だろ嘘だろ嘘だろ…」
まるでそうであってほしいかのようにあたふたと唱え続ける。
「今から来るって…
え、ばあちゃんどうすんだよ。
ってかもうすぐ母さん帰ってくるじゃねぇかよ。
あ…麗奈だって言えばいいのか?
あれ、もしかしてばあちゃんと母さんは契約してないから…もしかして仮面被ってきたり…」
次々とまずい点が思い浮かび、それをつらつらと口にするも、何の解決にもならない。
初めて会った時、麗薇は仮面を被っていた。
それはおそらく…
呪い屋として顔が知れてはまずいからだろう。
契約者は約束事があるからいいとしても、まさかそれ以外の人に見せるわけには…
「まさか普通に玄関から入ってくるとでも思ったんですか?」
うろうろしながらぶつぶつ呟く俺の耳に、信じ難い声が入り込んでくる…
「う!うわぁぁぁ!」
思わず叫んだ。