呪い屋〜呪われし幽霊少女〜
「な、なんでもねぇけど…
麗薇は本当に幽霊?
それとも、生きてるわけ?」
そこが、本当に疑問に思っている点だった。
一回死んだんだろ?
でも普通の人間と、形振りは変わらず存在している。
「幽霊というか…
ま、呪いがかかっているから生かされているということは前にお話したはずですけどね…」
「したら、どういうこと?
普通の人間と変わんないってこと?」
「それはちょっと違いますかね…
邪気を溜め込んでいますから」
邪気…
そこも、疑問だ。
「邪気って…
実際、なんなんだ?」
すると麗薇は少し顔をしかめた。
「さっきお見せしたでしょう。
あの蛇のような…」
「そうじゃなくて」
麗薇の言葉を遮って、俺が続ける。
「麗薇にとって、それはなんなわけ?」
言葉足らずな気もするが、伝わるだろうか。
「そういうことですか…
呪いのせいで、体に毒素が溜まっていく…
そんな感じです」
ってことは、麗奈の推測は正しかったということになる。
「さすが麗奈ってところだな…」
思わずそう口にすると、
「本当に。
麗奈の勘の鋭さは昔から優れています」
そう、返ってきた。