呪い屋〜呪われし幽霊少女〜
「……は?
え、聞いてたの?
ってか見てたの?」
「えぇ、あなたたちの行動は常に監視させてもらっています。
じゃないと約束事を破ったかどうかなんてわからないじゃないですか」
「嘘だろ…」
俺らの行動がそこまで監視されているだなんて、思わなかった。
「どうやって」
「契約者の行動は、事務所のモニターに映るようになってるんですね。
黒田の計らいで」
「そんなことまでできるのか…」
超能力?
そんなもの、超えている。
「黒田って、ほんとなんなんだ…?
本当に人間なのか?
生きてるのか?」
「さぁ…
本人がそうと言っていたまでで、私は細かいことなんて知りませんよ」
そんなことを言われる。
麗薇だって、あの男の全てを知っているわけじゃないのか。
「じゃ、なんで俺らのこと見えないわけ?」
なんとなく切り離せない、麗奈の存在。
「さぁ…
私のことは見えているんでしょうけどね。
もしかして、あなたたちのことを見えないふりしているだけかもしれないですよ」
「んなわけねぇだろ。
どんだけ演技うまいんだよ…」
「黒田は、そういう男ですよ」
またもや目を細めて嫌そうに言う麗薇に、なんだか申し訳なくなった。
自分が嫌いな奴のことを話題にされて、いい気はしないに決まってる…