呪い屋〜呪われし幽霊少女〜

「んじゃ、今も監視されてるの?
したらまずくない」

急に、変な汗がわきでてくる。

「そんなわけないじゃないですか。
そもそも黒田はモニターを見ているわけじゃない。
あの画面に契約者の生活が移されているだけで、別に黒田は自分の力であなたたちのことを見られるわけではないんです」

…ややこしい。

つまりは?

黒田の超能力でモニターに映されているだけで、別に黒田は四六時中俺らのことが見られるわけじゃないのか。

「んじゃ、見れないってか、黒田はモニターを見に行かないとしても…
今、俺らが喋ってるのはモニターに映ってるの?」

「まさか。
なぜか、私が契約者に会っている場面は映らないんですね。
…力が弱まるんでしょうか」

これまたややこしい。

それに、麗薇もおかしなことを言う。

黒田自身が麗薇にかけた呪いだっていうわけだから…

ようは黒田の手下のようなもんだろ?

自分の作り出したものに力を弱めさせられてしまうなんて、そんな無謀なことしないだろ。

少なくとも、麗薇の話を聞いている限り、そんなバカな男じゃないだろ…
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