呪い屋〜呪われし幽霊少女〜

「つまりは」

あまり気に留めなかったのか、麗薇は続ける。

「その最後の項目は、私を縛り付けるためにあるんですね。
黒田も黒田で考えたものです…
私が勝手に動けば、私が消えるんですから…」

フッと悲しげに笑う麗薇。

勝手な行動をすると麗薇が消える…?

「じゃぁ今日言ってたこと…
つまり、麗薇を封印してほしいとかいうやつ。
それって…約束事を利用しろってことか…?」

「ま、そういうことになりますよね」

どういうことだよそれ…

そんなの…

「できるわけねぇじゃん…」

麗薇のことを少しでも心の何処かに置いていて、そして心の拠り所にしている俺…

生身の人間である感情の激しい麗奈と違って、よほどのことがない限り、ずっと変わらず冷静でいる麗薇。

きっと、その居心地のよさに惹かれているんだ、俺は…
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