呪い屋〜呪われし幽霊少女〜
「麗薇いるけどね…
あれ、そうとう衰弱してるよ。
もう…無理だろうねぇ…」
おもちゃとでも思っているんだろうか。
それをいたぶるのが好きなんだろうか。
でも、不思議と俺の心は荒れない。
「何したんだよ」
「いや…
ちょっといじめてやっただけだよ。
人間なんかと手組もうとしたりするから…」
つまりあれか。
やっぱり、一緒に話してたのはバレたのか。
「どっちにしろそろそろ消そうと思ってたんだよね。
ちょっと邪気をいじくればそれで終わりじゃないか」
そうか…
麗薇は今、もう動けるような状況じゃないってことだな…
「んじゃ、俺を喰らおうとしている理由は」
短い時間の中でいかに頭の中で次々と整理していって、的確な質問をするか…
それが、俺の命の行き先を決めてくれる気がする。
「君を食べる理由ね…
決まってるじゃん?」
冷や汗を流しながらも、なんとか冷静に見せようとしている俺。
そんなことなんてお見通しなのか、あいかわらず張り付くような気持ちの悪い笑顔を絶やさない黒田。
「君たち契約者を食べれば…
俺の力が増す。
俺の力が、いつまでもあり続けてくれる」
黒田の、力が…?
俺を喰うと…?