呪い屋〜呪われし幽霊少女〜
電車の中でなんとなくケータイをいじりながらも思う。
俺、なんか抜けてる気がする。
何か、まずい気がする。
違和感がある…
でも、何かはわからないそんなモヤモヤした感覚にとらわれていた。
そのまま下りて、呪い屋へと猛ダッシュする。
なんだか、早く麗薇に会いたかった。
麗薇に会って、お互いの存在を確かめ合いたかった…
そして、例のドアの前までたどり着いて、深呼吸をしてからドアノブを引っ張る。
「うおっ」
なぜか、いつもよりドアが軽かった。
その反動で体が後ろに押し返されて、柵に受け止められた。
そういえば、こんなこともあったっけ。
苦い思い出が蘇って笑う。
あの時はたしか、麗奈がいて…
それで、とんでもなくびっくりしたんだった。