呪い屋〜呪われし幽霊少女〜

「キノコじゃないです。
私、光っていいます」

「喋った…」

もはや、おかしいどころじゃない。

俺、狂ったんじゃないか?

なぜだかキノコに目とか口とかがついているように見える…

んで、その白いボディーにオシャレなことに赤色斑点がポチポチと…

まるで、毒キノコだ。

声のする足下を見たら、まさかの毒キノコ。

しかもそれが喋った!

「いやその…
聞こえてますからね」

キノコが突っ込むかのようにそう言ってくる。

「心のお声、少々もれてますので…」

遠慮がちに見てくるそいつ。

なんだっけ、光とか言ったっけ?

「おい光。
お前なんなんだよ…」

喋ってる。

動物と喋るのはいいが、キノコが喋ってるのだ。

…一大事だ。

「キノコじゃなくてですね、私、光っていう名前の蛇でして…
えぇ、白蛇です」

白蛇…

その言葉に、俺の体がビクっと反応する。
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