呪い屋〜呪われし幽霊少女〜

「聖なる存在、みたいなそういうやつか」

「えぇ、痛い言い方をするとそうなります」

変なところで毒舌というか、突っ込みをいれてくるこの光とかいう白蛇。

「いや…
なんでいるの?」

訝しげに問いかける俺。

そして、それに対して信じられない!という風に、おそらく目と思われるものをパチンパチンと可愛らしく瞬きする。

それから、口と思われるものものを大きく開けた。

「何言ってるんですか!
麗薇さんが汰一さんにつけてくださったんじゃないですか!
こんなにも貴重な私を!」

自分のことをそういう風に自信満々に言ってのけるそいつに、いっそすがすがしさが生まれてくる。

「冗談じゃないですよ!汰一さん!
麗薇さんにとったらもう、命を捨てるようなものなのに!!
…って、もとからないんだけれども」

こいつは、何が言いたいのかわからない。

いったい、麗薇の何なんだ。
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