呪い屋〜呪われし幽霊少女〜
いざ、再び呪い屋へ
そうやってなんとなくやり過ごしているうちに、一日は終わる。
「雄介ー、帰ろうぜ」
たまたまお互いに高校から家まで歩いて行ける距離の俺らは、いつも一緒に帰る。
「おー、ちょっと待ってな」
「先行ってるわ」
先に校門の所まで歩こうと思った。
「りょうかーい!」
伸びた声が後ろから聞こえてくる。
…結局、何も変わらなかったな。
雄介はいたって普通だ。
そう思って歩いていると、後ろから走るドタバタとした音が聞こえる。
「おおー、ごめんな」
雄介だった。
そんな雄介の顔を俺はじっと見つめる。
「…なんだよ」
照れたのか、頭を掻きながら言ってくる
「きめー」
ただ単に本当に変わりないのか確かめただけだったのに、そんな反応をされるとキモい。
「…ったく…
お前ほんと失礼だなー。
人の顔見てキモいとか…」
ぶつくさ言う雄介をスルーする。