呪い屋〜呪われし幽霊少女〜
「んなわけなーじゃん。
そんな物騒なとこ行くかよ!」
昨日は俺に押し付けといて、この有様だ。
やっぱ少しくらい呪ってやんなきゃなんねぇ。
「…なんだよなー」
呪える、と思ったら自然とあまり憎しみは湧いてこない。
「あー、んでな」
ここからが勝負だ。
「俺今日用事あんの思い出してさ。
母さんに買い物頼まれてたんだよ」
ここで、雄介を振り切らなきゃいけない。
「…なんだよー。
あ、一緒に行くか?」
「一人で買い物くらいできるよ」
笑ってごまかす。
上手く演じれてるだろうか…
「まぁいいぜ。
今日はここでお別れだな」
やっと校門の所まで来て、雄介はそう言った。
嬉しさでニヤけそうな顔を必死にごまかす。
「おう、じゃーな!」
そう言って、俺はスーパーの方へ歩き出す。
雄介に会わないよう、スーパーの方向へ、少し遠回りして行かなきゃならない。