呪い屋〜呪われし幽霊少女〜
すると突然、くるりと向きを変え、岩崎は呪い屋に話しかける。
「…契約完了後の人間相手だから、私が約束事を破っても呪い返しがこなかったんでしょう?」
そう静かに聞くと、
「えぇ…
そうですね。
以後気をつけてください」
なんて、機会的に返す呪い屋の女。
「お前…
お前も依頼したのか?
誰かのこと呪うように言ったのか!?」
ようやく震えはおさまるも、今度は怒りが俺の体にみなぎる。
「…忙しい男ですね…
岩崎さんはとっくに前から契約済みですよ」
そう、代わりに呪い屋の女が答えた。
「汰一くん…ごめんね…」
そう言うも、岩崎は全く申し訳そうじゃない。
岩崎は…もうとっくに依頼してよかったと思ってるのか?
「ところで、今日のご用件は?」
話をそらすように、呪い屋の女は俺に話しかけた。