呪い屋〜呪われし幽霊少女〜
「あの、誰かいませんか?」
静まった冷たい空気が、俺を恐怖へと誘い出す。
「お前、信じねぇなら行ってこいよ!
場所なら教えてやっからさ」
そんな雄介の一言で、どうしても来なければならなくなった。
この、もしかしたら呪いの人がいるかもしれない事務所に。
「あのー…」
そんな俺の声を遮って、
「依頼ですか?」
優しい女の人の声が奥から聞こえた。
途端にびくんと震える俺の体。
「そんなに驚かなくてもいいじゃないですか。
気をつけてくださいね、契約後にはそれも命取りになりますよ…」
奥のドアが開いて。
顔をのぞかせた声の主は、奇妙な仮面を被った女だった。