呪い屋〜呪われし幽霊少女〜
「…おいっ…麗奈…!
急にどうしたんだよ!」
女の足についていけないことはないが、引っ張られているため妙な抵抗を感じる。
「麗奈!」
そう叫ぶと、
「黙って!」
悲痛な声で叫び返される。
その声に圧倒され、思わず口をキュッと閉じる。
このまま引っ張られるがままについていった方が懸命じゃないかと考え、大人しく走り続ける。
「…っぁ!」
突然声をあげ、止まる麗奈。
「うぉっ!」
俺も呻いて急ブレーキをかけたものの、そのまま麗奈に衝突する。
「…悪りぃ…」
そう呟くと、
「うん、もう走んなくていいよ。
急に連れ出してごめん」
落ち着いたような麗奈に安心して、俺も周りを見渡す。
いつのまにか、校舎の外まできてしまっていた。