呪い屋〜呪われし幽霊少女〜
「でも、多分だけど…
麗薇は死んでからずっと呪い屋をやってたんじゃない」
「どういうこと?」
「最近でしょ?
呪い屋の噂が流れ始めたの」
そういえばそうだ。
俺らの学校で呪い屋の噂が急激に広まったのは、つい最近だ。
そもそも誰がそんなこと言ったんだ。
だって、契約してる人間しか知らないわけで…
もしバラしたら死ぬかもしれないんだろ?
そんな自分の命を喜んで差し上げますなんてドM人間、どこにいる。
「麗奈はあの噂、どこで聞いた?」
少し考え込む麗奈。
「普通に誰かが興奮して話してるのを聞いただけだと思う…
そんな特別な状況じゃなかったと思うな」
やっぱり、そんなもんか。
すると、
「汰一くんは?」
と逆に聞いてくる。
「俺は…雄介から」
「それこそ呪われてんじゃないの」
少し口調を崩してくすくすと笑う麗奈。
思わず俺も笑ってしまった。