呪い屋〜呪われし幽霊少女〜
「つまり?
麗薇の手には穴が空いてるって?」
「そんな単純に考えないでよ…
麗薇は死んでる。
幽霊の呪いだよ?
そんな単純なわけないでしょ」
たしかに、麗薇の言うことも一理ある。
「じゃぁ…
もっと別な仕組みがあるってことか…」
「…そういうことになるよね。
見てないからわかんないけど」
あんな必死な麗薇、きっと見たくないだろう。
実の姉が冷や汗だらだら垂らしながら今にも倒れそうな顔で呪いかけてんだ。
いろいろ間違ってんだろ。
「じゃ…
麗薇のとこ行って、聞いてくるしかねぇよな」
そう言うと、麗奈は焦ったように突然立ち上がる。
「待って!
私、麗薇の口から邪気が出てるとこは見たことあるよ。
一瞬だけど…」
それを先に言ってくれ。
「それ確かなの?」
「麗薇がね、見えちゃいましたか、邪気…なんて言ってたから間違いない!
だって私があれを邪気って呼ぶのだって、麗薇がそう言ってたからだよ」
なるほど、そういうことか。
それなら絶対、間違いない。