呪い屋〜呪われし幽霊少女〜
真実への道しるべ
「あちぃ…
おかしくね?この暑さ」
思わず愚痴る。
そう、愚痴りたくなるくらいとんでもない暑さだ。
っていうか、日光から殺意を感じる。
俺、いい具合に焼けちゃうぜ?
「おばあちゃん、大丈夫だった…?」
そんな風に心の中でふざけてると、麗奈は痛いとこをついてくる。
「いや…
なんか…すすり泣き聞こえたけど…」
かと言って、慰めてあげることはできない。
だって、何も言えないんだから。
よけいばあちゃんを悲しくさせるだけだから。
「…そのうち、汰一くんも言っちゃいそうになるかもね」
「…どうだか」
そう、微妙な会話をしながら駅へと向かう。
こないだわかったけれど、呪い屋までは結構遠い。
逆に麗奈の家からは近いから、とりあえず電車で二駅移動した方が良さそうだった。