呪い屋〜呪われし幽霊少女〜

「俺ら私服校だったからよかったけどさー。
もし制服だったら今頃補導されてんよ？」

本当に、私服でよかったと思う。

「えー？
この格好でも補導されるんじゃない？」

そう言う麗奈の服装は別に子供っぽくなんかない。

むしろ大人っぽい。

青いちょっと首元の開いたシャツに、黒い七部丈のパンツ。

「大丈夫じゃね？
その格好なら」

「どうかなー…
私顔結構子供っぽくない？」

え？童顔？

…そう言われればそうかもしれない。

「いんじゃね？
ちょっと子供っぽいくらいの方が可愛い」

「それ、褒められてもあんま嬉しくないかも」

麗奈は人見知りなんだろうか。

もう俺に打ち解けてくれたのか、口調はだいぶ軽くなり、表情も豊かになった。

俺としては嬉しい。