呪い屋〜呪われし幽霊少女〜
「なん...だよ......これ...」
言葉を失うというのはこういうことなのか。
空いた口が塞がらないどころじゃない。
「近寄るな。
落ちるぞ...」
苦しそうに肩で息をする麗薇。
慌てて後ろを振り返ると、予想通り麗奈は固まってしまっていた。
目は大きく見開かれ、息遣いが荒い。
即座にどちらを優先すべきかと考え、俺の答えは、麗薇をまずどうにかしなければならない、というものだった。
「こっち...これるか?」
無理そうだと思いながらも、ダメもとで言ってみる。
「呪いを...かけさせろ...」
「え?」
聞いたはずのこととは全く関係ない言葉が返ってくる。
「呪いをかけさせろって言ってんだ!」
その勢いに思わず息をのむ。