年下くんの事情
麻理子がすべらないようにかつ足早に元来た道を歩いて10分 そう・・ バスの待ち合わせ時間から
10分が過ぎてようやく今日、泊まっていた旅館の明かりが見えてきた。
白馬荘はその少し奥にあった。

「白馬荘の前 白馬荘の前・・・ じゃぁ15分遅れた頃には着くわね。 待っててくれてるわよね」

足が追いつかないほど、顔だけが探知機のように バスを発見しようと急いでいた。

が・・・・・・

「白馬荘・・ あった。これね・・・ でも バスは?」

荷物を置いて辺りを見た

雪がうっすらと敷き積もった道路に タイヤの後があった

「この跡の近くにいるはず・・ いなかったら・・いなかったら」

タイヤの跡を見ながら歩道を歩いていたが、 バスは見当たらなかった。
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