年下くんの事情
「よーし 食べた食べた・・」
最後のご飯一塊を摘み、食べ終わった麻理子が満足そうに反り返る。
龍はそれを合図に、麻理子を見るのを止めて 食器を流しへと運んで水をかけた。
「洗物はどうする?」
「ん・・・帰ってからするよ。いつも洗ってる時間ないの」
「そっか。」
麻理子、流しの方を見て微笑む、
へぇー 水につけておいたら、後から洗う時に楽だよね・・・
この子結構親の躾がゆきとどいてるんだなぁ・・・
ひょんなことで見直されてるとも知らずに、龍は、玄関の壁にかけられてある鏡で、
頭を手くしでセットしようとしていた。
だが、寝癖は直らず・・まっ いいべ?と、ヘルメットをかぶった。
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