~ユメノザンガイ~
~・~第二章~・~
『浮舟』


小さな笹舟が
川に浮いている


どこへ向かおうというのだろう


ただ漂っているだけの舟


行くあてなど最初からないのだろう


いつ風に流されてしまうかもわからない


方向さえも自分では決めることができないんだ



なんの為に浮いている?



ただ流されるときまで漂うだけ


この先の運命を
ただ受け入れるだけ


意志など求めてはいけないんだ……


だから
「何故?」
と、考える必要性はない


そして、
誰かに聞くことも
してはいけないのだ


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