誘惑~初めての男は彼氏の父~
「ごめん・・・。困らせるようなこと言って」
佑典は私を一瞬離し、じっと目を見つめながら告げた。
「理恵は家族思いだよね。俺はいつも父親をないがしろにしているから、自分の親不孝ぶりが恥ずかしくなるよ」
「・・・」
「でも一つだけ、わがまま言っていい?」
「何?」
「・・・帰省の前に、二人きりでどこかへ行こう」
「前から言ってた、旅行の話?」
「うん。泊りがけでどこかへ」
・・・数日前、佑典の留守中に和仁さんとあやまちを重ねた私は。
もう佑典のそばにいることは相応しくないと、別れるべきなんじゃないかと思いつめていた。
でもこうしてまっすぐに見つめられてしまうと、たやすく決意は揺らいでいく。
「いいよね・・・?」
再びそっと抱き寄せられ、今度は唇を重ねた。
人通りの途絶えた公園の脇に停められた車の中で、キスを繰り返した。
曇っていて月の見えない夜、おぼろげな街灯にほのかに照らされながら。
「考えておく・・・」
キスの合間に口にしたのは、またしても曖昧な返事。
佑典は私を一瞬離し、じっと目を見つめながら告げた。
「理恵は家族思いだよね。俺はいつも父親をないがしろにしているから、自分の親不孝ぶりが恥ずかしくなるよ」
「・・・」
「でも一つだけ、わがまま言っていい?」
「何?」
「・・・帰省の前に、二人きりでどこかへ行こう」
「前から言ってた、旅行の話?」
「うん。泊りがけでどこかへ」
・・・数日前、佑典の留守中に和仁さんとあやまちを重ねた私は。
もう佑典のそばにいることは相応しくないと、別れるべきなんじゃないかと思いつめていた。
でもこうしてまっすぐに見つめられてしまうと、たやすく決意は揺らいでいく。
「いいよね・・・?」
再びそっと抱き寄せられ、今度は唇を重ねた。
人通りの途絶えた公園の脇に停められた車の中で、キスを繰り返した。
曇っていて月の見えない夜、おぼろげな街灯にほのかに照らされながら。
「考えておく・・・」
キスの合間に口にしたのは、またしても曖昧な返事。