誘惑~初めての男は彼氏の父~
・・・ここは街の片隅のシティホテル。
私は寮住まいだし、佑典の家ではこういうことをする気分にはなれないので、体を重ねるときはいつもこういうホテルを利用している。
一回数時間数千円と、度重なると決して安くはない出費ではあるけれど。
二人きりの空間を設けるためなら惜しくはないと、いつも佑典が負担してくれている。
「いずれにしても、卒業したら家を出る予定だったからね。もうあの人の面倒を見る日々にも終止符だ」
佑典が何気なく和仁さんに言及すると・・・私は緊張してしまう。
やましいことがあるから。
「金銭的な問題もあるし、部活も続けたかったから、大学を出るまではあの人の世話にならざるを得なかった。でも卒業して就職したら、もうあの人からは独立だ」
「・・・お父さんはそれでいいと?」
「まさか反対するわけないだろ。男同士一生同居を続ける必要性はないし。ただあの人家事能力に乏しいから、家が荒れ果てること間違いなしだね」
「・・・」
「いっそのこといい女性(ひと)でも見つけて、再婚でもしてくれればいいのに」
佑典が軽い口調で言い放ったその一言に、私はびくっとしてしまった。
私は寮住まいだし、佑典の家ではこういうことをする気分にはなれないので、体を重ねるときはいつもこういうホテルを利用している。
一回数時間数千円と、度重なると決して安くはない出費ではあるけれど。
二人きりの空間を設けるためなら惜しくはないと、いつも佑典が負担してくれている。
「いずれにしても、卒業したら家を出る予定だったからね。もうあの人の面倒を見る日々にも終止符だ」
佑典が何気なく和仁さんに言及すると・・・私は緊張してしまう。
やましいことがあるから。
「金銭的な問題もあるし、部活も続けたかったから、大学を出るまではあの人の世話にならざるを得なかった。でも卒業して就職したら、もうあの人からは独立だ」
「・・・お父さんはそれでいいと?」
「まさか反対するわけないだろ。男同士一生同居を続ける必要性はないし。ただあの人家事能力に乏しいから、家が荒れ果てること間違いなしだね」
「・・・」
「いっそのこといい女性(ひと)でも見つけて、再婚でもしてくれればいいのに」
佑典が軽い口調で言い放ったその一言に、私はびくっとしてしまった。