誘惑～初めての男は彼氏の父～
＊＊＊


　｢ブログに画像をアップする？｣


　｢和仁さんなら詳しいかなと思って｣


　｢ブログ始めるの？｣


　｢友達がやってるの聞いて、ちょっと気になったんです｣


　｢どういう画像アップするの。･･･まさかこういうことしているところ？｣


　｢･･･全然違います｣


　薄暗いホテルの一室。


　この日も和仁さんと会っていた。


　明日はついに佑典が、長かった夏合宿を終えて帰ってくるので、こうして体を重ねられるのは次はいつになるか判らない。


　｢しばらく会えないかもね｣


　佑典が間近にいる時に、会う約束をするのは危険すぎる。


　確実に不在な日でないと･･･何らかのきっかけで発覚してしまう可能性がある。


　｢本気であいつから、理恵を奪ってしまいたくなりそうで。自分が怖いんだ｣


　｢表沙汰になったら、色々な面でまずいと思います｣


　･･･そんな正論を口にしながらも。


　明日からしばらく会えないと考えただけで、私の方がよっぽど寂しく感じているのかもしれない。


　心も、体も･･･。
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