誘惑~初めての男は彼氏の父~
「私・・・」
今こそ真実を打ち明けるべきか、迷った。
このままではいられないのは事実。
佑典の海外渡航を機に、私たちの関係に区切りを付けるのも選択肢の一つだった。
すると、
「やっぱり心配だよね・・・。今までずっと一緒だったのが、これからは何千キロも隔てられる。メールやネットで絶えず繋がることは可能とはいえ、物理的な距離は埋めようがない」
・・・親の世代だったら。
遠距離恋愛は今よりもずっと困難だった。
国内でも、海を隔ててしまえば。
電話代も今よりずっと高額だったので、直接話すことも大変だったようだ。
海外なんてさらに・・・。
数週間かけて海を越えるエアメールで、愛を確かめ合っていたとか。
今では考えられないほど、想いを持続させるには強い意志が必要とされた。
「でも俺が理恵以外の女に心を移してしまう未来なんて、想像すらできないから」
そう言い切った。
私に対してさっき、好きな人がいるのかなどと尋ねてきたけれど、それ以上の追求はなかった。
「理恵がこれからの俺たちがどうなるか、底知れぬ不安に包まれているのは理解できる。だからこそ・・・理恵は俺のものだって証がほしいんだ」
今こそ真実を打ち明けるべきか、迷った。
このままではいられないのは事実。
佑典の海外渡航を機に、私たちの関係に区切りを付けるのも選択肢の一つだった。
すると、
「やっぱり心配だよね・・・。今までずっと一緒だったのが、これからは何千キロも隔てられる。メールやネットで絶えず繋がることは可能とはいえ、物理的な距離は埋めようがない」
・・・親の世代だったら。
遠距離恋愛は今よりもずっと困難だった。
国内でも、海を隔ててしまえば。
電話代も今よりずっと高額だったので、直接話すことも大変だったようだ。
海外なんてさらに・・・。
数週間かけて海を越えるエアメールで、愛を確かめ合っていたとか。
今では考えられないほど、想いを持続させるには強い意志が必要とされた。
「でも俺が理恵以外の女に心を移してしまう未来なんて、想像すらできないから」
そう言い切った。
私に対してさっき、好きな人がいるのかなどと尋ねてきたけれど、それ以上の追求はなかった。
「理恵がこれからの俺たちがどうなるか、底知れぬ不安に包まれているのは理解できる。だからこそ・・・理恵は俺のものだって証がほしいんだ」