俺様ヤンキー君と秘密の関係
だけど。
何も言わないってことは、ここに居てもいいってことかな?
『俺に関わるな』
とか
『話しかけるな』
とか言って来ないし。
ちらりと様子をうかがうと、ライ君はわたしなんて存在していないかのように、無言でスマホを触っていた。
ーーガラッ
「あー、だりー」
「琉羽ちゃん、今日は早いね」
ドアが開いたかと思うと、シュウ君とレオ君が入って来た。
その後に続いてダルそうな一条君の姿。
両手をポケットに入れて、威圧感のある鋭い目付きでわたしを見る。
ビクッとしたのも束の間、すぐに目尻が垂れて口元が緩んだ優しい顔を見せてくれた。
「今日のおかずは?」
「あ、えーっと……!グラタンだよ」
「へー。うまそう」
シュウ君、ライ君もお決まりの席に着き、一条君がいつものようにわたしの向かい側に座る。