俺様ヤンキー君と秘密の関係
「うわ、一面グラタンかよ」
「あ、うん……!美味しく出来たから、つい……。あ、苦手だった?」
敬語じゃない話し方にも大分慣れた。
目を見開く一条君を見て、焦る気持ちが大きくなっていく。
わたしとしたことが。
最初に苦手な物を聞いておけば良かった!
何でも美味しそうに食べてくれるから、勝手にナイもんだと思い込んでいたけど。
「いや、ビックリしただけ。俺、苦手な物とかないから」
そんなわたしの心情を読み取ったのか、一条君はクスッと笑って言った。
ーードキッ
不意打ちのその笑顔を見て、鼓動が高鳴る。