俺様ヤンキー君と秘密の関係
やっぱり変だよ、わたし。
レオ君やシュウ君の笑顔を見ても何とも思わないのに。
どうやらわたしの心臓は、一条君にだけ反応してしまっている。
……なんで?
思わず見惚れてしまうほどカッコ良いから?
ううん、それならレオ君だって。
わからない。
「ボーッとしてないで、さっさと食えよ」
「え?あ、うん」
ぼんやりしていると、早速食べ始めた一条君が怪訝に眉を寄せてわたしに言った。
「あ……!」
焦ってフォークを手にしたわたしは、緊張のあまりお弁当箱のフタを落としてしまって。
とほほ。
本当、ついてないや。
「何やってんだよ、ドジだな」
「あ、い、いいよ」
一条君は、フッと笑いながら体を屈めて落ちたフタを拾ってくれた。
「あ、ありがとう」
1人でテンパってる自分が恥ずかしい。